新卒者向けの採用サイトを制作したいけど、どのようなポイントを意識したら良いのだろうと、疑問に思ったことはありませんか?
コンテンツやデザイン設計など取り組むことが多く、どの部分に気を配ったら良いのか分からなくなりやすいですよね。
今回は上記の悩みを解決するために、新卒向け採用サイト制作で重要な3つのポイントについて解説していきます。
また、実際の制作事例、新卒向け採用サイトの作り方や注意点、採用サイト運用で心掛けたいことについても紹介します。
本記事を参考にして、良質な採用サイトページ制作を始めましょう。
目次
新卒向け採用サイト制作で重要な3つのポイント
新卒向け採用サイト制作で重要な3つのポイントとして、
- 魅力的なデザインを取り入れる
- 企業の本質を端的にキャッチコピーで伝える
- 求職者に関心を持ってもらえるコンテンツを制作する
があります。
魅力的なデザインを取り入れる
魅力的なデザインを取り入れることで、ファーストビューの段階で求職者の心をつかめるサイト制作ができます。
近年の採用サイトのトレンドとして、ファーストビューでインパクトのあるデザインを取り入れているサイトが多いからです。
例えば、「ユーチューブ」をはじめとした視覚要素から理解を促す技術が進歩しており、企業向けコンテンツにおいても、ビジュアル面で影響を与えられるサイト制作が求められています。
具体的に着目すべき点として、
- 動画などを用いてファーストビュー興味を引く
- メインのカラーを決めておく
- サイトの回遊率を高めるためにスクロールエフェクトを活用する
上記のようなデザイン上の工夫を取り入れると、魅力的な採用サイトが制作できます。
企業の本質を端的にキャッチコピーで伝える
企業の本質を端的にキャッチコピーで伝えると、求職者に強いインパクトを与えることができます。
コンテンツにおいて長々と企業の魅力を紹介するより、1つの強いキャッチコピーで企業の本質を表す言葉を打ち出すことで、学生の興味を一瞬で惹きつけるきっかけにつながるからです。
例えば、「一緒なら、世界は変えられる」といったキャッチコピーを掲げている東京海上日動新卒者向け採用サイトは、世界に変革を起こせる仕事に就きたいと熱望する学生に、仕事へのパッションを湧き起こすきっかけとなる言葉を用いています。
また、「わくわく、本気でいこう。」のキャッチコピーを用いている株式会社エイチーム採用サイトは、躍動感を持って真剣な表情で働いている社員の映像を通して、企業の採用イメージを分かりやすく伝えています。
キャッチコピーを活用することで、企業ごとのカラーを活かした採用活動を展開することができるのがメリットです。
求職者に関心を持ってもらえるコンテンツを制作する
求職者に関心を持ってもらえるコンテンツを、制作する視点を持ちましょう。
テキストや動画などを活用したコンテンツを制作することで、入社後の働き方をイメージしやすいからです。
具体的には、会社概要や歴史、事業内容などの定番のコンテンツだけではなく、働き方を紹介すると、求職者に伝わる採用ページを構築できます。
社内の雰囲気や社員が働いている様子など、どのような雰囲気で仕事に取り組んでいるのか、イメージしやすいコンテンツ作りを意識しましょう。
新卒向け採用サイト制作事例【5選】
新卒向け採用サイト制作事例を5つご紹介します。
上記で取り上げたポイントを踏まえて、実際に製作されている採用サイトをチェックしましょう。
株式会社イプロス
株式会社イプロスは戦国の世をイメージしたデザインで、ビジネス意識を彷彿とさせるサイト設計が特徴的です。
意識的にビジネス商戦に挑戦していく企業のイメージと、未来を切り開いていくイメージを思い描くことができます。
株式会社マネーフォワード
株式会社マネーフォワードは採用トップページに笑顔の従業員が掲載されており、活き活きと働く環境が整っている明るいイメージが持てます。
全体的にもオレンジ色が使用されていて、アットホーム感を味わえるサイトデザインが特徴的です。
ムネカタ株式会社
ムネカタ株式会社は真摯に仕事に取り組む姿勢が感じられる採用サイトで、仕事をやり遂げたいといった真剣な想いが伝わってきます。
採用エントリーフォームは赤色のデザインとなっていて、作業着屋ビジネスの服装の中に、情熱を持っている姿勢がイメージできます。
三井住友トラスト・ローン&ファイナンス
三井住友トラスト・ローン&ファイナンスは、社員の仕事への想いと小サイズの写真を一緒に掲載することで、銀行関係らしい誠実かつ堅実な印象を受ける採用サイトです。
採用サイトには白や緑が使用されていて、求める人材を適切に表現しています。
集英社
集英社は漫画を連想させる柔らかいタッチの絵が採用トップページに表示され、クリエイティブな仕事感を強調している採用サイトです。
実際の社員の方の声も写真付きで紹介されていて、社風や働きやすい環境なのか気になる求職者の不安を解消できます。
新卒向け採用サイトの作り方
新卒向け採用サイトの作り方として、
- 採用サイトの目的や役割を考える
- 採用サイトに掲載したい情報について精査する
- サイトマップを作成する
- 求める人材にアピールできるデザインを取り入れる
- 客観的な視点でサイト制作を進めるためにプロの手を借りる
があります。
採用サイトの目的や役割を考える
最初に、採用サイトを運営することで、どのような人を雇いたいのかといった目的や役割について考えましょう。
なぜなら、どのような求職者向けにサイトを構築するかによって、雰囲気や性質の違うものが出来上がるからです。
例えば、一口に求職者と言っても、初めから応募目的ではなく、企業情報について気になっていて、情報を下調べしているのかもしれません。
先程取り上げた具体例のように、始めから求職活動が目的ではない新卒者にも、会社の事業内容が簡単に理解できるパンフレットとしての役割を果たすことが、幅広い人材を採用するために重要なポイントです。
また、良質な人材を採用するきっかけを増やすために、魅力的な人物についてイメージした上で、採用サイトの制作を進めていきましょう。
採用サイトに掲載したい情報について精査する
次に、採用サイトに掲載する情報について精査し、どのような情報を取り上げるのか決めていきましょう。
求職者が求めている情報が掲載されていないと、満足度を満たすことができず、結果的に良質な人材を確保するチャンスを狭めることにつながるからです。
例えば、株式会社リクルートが提供している「就職白書2022」には、「経営方針・事業計画」、「具体的な仕事内容」「社風・企業文化」などの項目が、就職活動で知りたいニーズとして割合が多いようです。
また、データ上から「学生が知りたいと思っているもの」と「知ることができたもの」についても乖離があることが読み取れ、自社の仕事に興味を持った求職者が知りたい情報を、深く掘り下げて掲載する必要が強まっていると考えられます。
そして、近年は社内の雰囲気を伝える採用サイトが増加していますが、職場の雰囲気の紹介だけにとどまらず、入社後にどのようなことができるのかを伝えられると効果的です。
一例として、研修制度やステップアップの道のりなどを明確に提示できると、社内求人の人気を高められます。
サイトマップを作成する
採用サイトにおけるサイトマップを作成しましょう。
サイトマップはサイト全体の仕組みについてリスト形式で記述したもので、サイト全体がどのように構成されているのか把握しやすく、サイト制作がスムーズに進められるからです。
具体的なサイトマップの作成手順として、サイトにどのようなページを載せるか決めることから始めていきます。
例えば、
- 企業の紹介や企業理念、社長メッセージ
- 社員の紹介
- 福利厚生
- 選考基準
- 応募方法や応募ページ
などがあります。
サイトマップ自体はシンプルな構造で分かりやすさを意識し、1ページ内の情報量を多くすると、まとまった採用サイトが制作できます。
求める人材にアピールできるデザインを取り入れる
求める人材にアピールできるデザインを取り入れる視点を持ちましょう。
上記で紹介した、シンプルかつ情報量が多いサイト構造を大前提とした上で、ターゲットの心を掴めるデザインを追求する姿勢が大切です。
例えば、社員や社風の温かみをアピールポイントとして意識したい場合は、オレンジやクリーム色などの「暖色系」を基調とした色合いを通して表現できます。
また、視覚的な情報を主体としてユーザーに伝えたいなら、ニーズに合わせた写真や動画を中心としたコンテンツを、積極的に投稿しましょう。
他には、Webサイトの閲覧時にスマートフォンのみを使用する学生も多いので、スマートフォンからのビジュアルや、使い勝手を優先したサイト設計の視点を持つことも大切です。
客観的な視点でサイト制作を進めるためにプロの手を借りるのも一案
新卒採用サイトを作成する際に、Web制作のプロに依頼する方が、効率的かつ高い効果を期待できるケースもあります。
社内のみでサイト構築を進めていくより、外部にサイト制作業務を委託することで、客観的な視点に基づいてサイト制作ができるからです。
委託するWeb制作会社を選定する際は、「同業他社の実績」や「対面での打ち合わせが可能か」「仕事を完遂できる体制を整えているか」などについて確認しておくと、信頼できる会社を見つけられます。
サイト構造やアイデアなどの面で枯渇している時は、専門的なプロに依頼することも一案として、視野に入れてみましょう。
新卒向け採用サイト構築の注意点
新卒向け採用サイト構築の注意点として、
- コンテンツ内容やデザインを学生目線に合わせる
- 中途採用サイトと分けておく
があります。
コンテンツ内容やデザインを学生目線に合わせる
コンテンツ内容やデザインの方向性を学生目線に合わせると、求職者が満足できる採用サイトを制作できます。
最初に「学生が企業に求めるポイント」や「採用サイトで知りたい情報」について取り上げることからはじめていき、その後に自社が共有したい情報と照らし合わせていくことが大切だからです。
具体的には、上記「採用サイトに掲載したい情報について精査する」で紹介した項目を満たすコンテンツ内容を掲載しましょう。
当たり前のことのように感じてしまいがちですが、一般的な新卒採用サイトに掲載されている 「経営理念」や「事業内容」など、これから働きたい学生向けの内容とかけ離れ、企業の魅力を紹介するチャンスを見失うケースも多くあります。
コンテンツ内容やデザインを学生目線に合わせ、求職者のニーズと合致した採用サイトを制作しましょう。
中途採用サイトと分けておく
採用サイト制作において、 「新卒採用ページ」と「中途採用ページ」を分けておきましょう。
新卒採用はポテンシャル重視、中途採用はスキル重視と言われるように、各採用枠で求められる素質や待遇に違いがあるからです。
具体的には、新卒採用サイトは学生向け、中途採用サイトは一定のキャリア経験がある人材を意識して制作すると効果的です。
同じ採用ページといった認識をしやすいですが、新卒採用は求職者が知りたがる「業務内容」「労働環境」「福利厚生」に関する情報を積極的に情報開示する、中途採用サイトは働く意欲が高まる「採用メッセージ」を重視するといった工夫を、採用ページごとで取り入れましょう。
新卒向け採用サイト運用で心掛けたいこと
新卒向け採用サイト運用で心掛けたいこととして、
- 各種SNSやユーチューブなどのメディアを活用する
- 就活サイトとの差別化を意識する
があります。
各種SNSやユーチューブなどのメディアを活用する
Webサイトにおける採用を活性化するために、各種SNSやユーチューブなどのメディアを活用しましょう。
採用サイトだけではなく、広告代替として有効な手段の「クロスチャネルマーケティング」も意識することが、時代と共に求められるからです。
具体的には、SNSにおける例として、「LINEの公式アカウントで就活生と手軽なコミュニケーションが図れる」「ユーチューブチャンネルから会社の魅力を伝える」「TwitterやInstagram、ブログからの情報発信」などの活用が挙げられます。
各種SNSやユーチューブと融合することで、精力的な広報活動を実践しましょう。
就活サイトとの差別化を意識する
採用サイトと就活サイトの差別化を意識しましょう。
多くの就活生は、就職活動の第一歩としてリクナビやマイナビなど各種就活サイトに登録し、理想の仕事探しを始めるからです。
採用側の企業と就活側の求職者における認識の違いとしてありがちなのが、リクナビやマイナビなどの転職サイトへ企業の求人情報を登録するため、新卒採用専用のサイト制作は不要と、図式的に受け止めてしまうこともあります。
しかし、就活サイトは数多くの企業情報を掲載しなければならないため、デザインが均一化され、掲載できる企業の情報量も一定の限度がある点がデメリットとなります。
就活サイトだけでは、他社と差別化や企業情報について、掘り下げて伝えることができません。
上記の背景から、就活サイトは学生の入り口と考え、企業独自で制作する「新卒採用サイト」は、詳しい情報を学生に伝える場という認識を持って、差別化を図るのが効果的なブランディング方法です。
まとめ
今回は、新卒向け採用サイト制作で重要な3つのポイント、実際の制作事例、新卒向け採用サイトの作り方や注意点、採用サイト運用で心掛けたいことについて解説しました。
サイト制作においてコンテンツだけではなく、デザイン設計や各種SNSなどを活用することなどについて、驚いた人も多かったのではないでしょうか。
本記事で取り上げた内容を参考に、良質な新卒向け採用サイト制作を始めましょう。