InstagramやTwitterなどの無料のSNSを使って、モノやサービスを売ることができるのが現在です。
SNSを活用し大人数のユーザーに対して、サービスや商品の購買につながるリードを構築するマーケティング手法のことをSNSマーケティングといいます。
有名な人のSNSで宣伝してもらって販促を行う、といった商売方法を頭に思い浮かんだ人もいると思いますが、実際、なぜSNSでマーケティングができるのでしょうか。
本記事ではSNSマーケティングの特徴や効果などを紹介し、謎の多いSNSマーケティングを詳しく解説します。
SNSマーケティングの仕組み
SNSを活用することで自社のアピールやブランディングが可能になるため、大半の企業では何かしらのSNSマーケティングを活用しています。
SNSはお客様と直接コミュニケーションをとることができるため、ファンづくりに活用することができます。
また、2018年6月にInstagramでShop機能が発表され、ユーザーが閲覧からすぐに商品ページへのアクセスに直接つなげることができるようになりました。
ブランディング、ファン育成に加え、SNSを活用した売上拡大も重要な課題となっています。
マイクロインフルエンサーの存在
インフルエンサーマーケティングは以前からありましたが、ここ数年、マイクロインフルエンサーに依頼が殺到しています。
インフルエンサーのフォロワー数が10万人以上だとすると、マイクロインフルエンサーは数千人から10万人程度のフォロワー数です。
インフルエンサーと比較すると、マイクロインフルエンサーはフォロワー数が少ないためリーチ数は少ないですが、フォロワーに対する影響力は大きく、フォロワーが自分の投稿を見たときにアクションを起こす可能性が高いと言われています。
インフルエンサーの影響力が高いとされる理由のひとつに、「個人的なもの」と認識されやすいことが挙げられます。
インフルエンサーは有名だから、流行だからという理由でフォローする人もいますが、マイクロインフルエンサーは自分の考えや価値観と近い人をフォローすることが多いです。
そのため、マイクロインフルエンサーに商品を紹介すると、その商品が自分に合っているかもしれないと感じ、アクションを起こす可能性が高くSNSマーケティングでは利用されています。
各SNSの特徴
ニーズによって利用するSNSを変えるユーザーも多くいます。以下はシチュエーション別の一例です。
- すぐに知りたい情報 → Twitter
- 特定の地域やジャンルのトレンドが知りたい → Instagram
- 商品レビューを見たい → Instagram
- 臨場感や雰囲気を味わいたい → YouTube
- 総合的・専門的な情報が気になる → 検索エンジン(Google、Yahoo!)
- 連絡手段・ユーザーの教育 → LINE(LINEステップ)
- ビジネスでの名刺代わりに使いたい → Meta
Twitterは、140文字のテキストベースのソーシャルネットワーキングサービスです。匿名でアカウントを作成できるため、好きな芸能人やコミュニティの専用アカウントを作成し、リアルの友人と同じようにフォローし合うファンも少なくありません。
Twitterの特徴は、情報の拡散性が高く、即時性があることです。大量の情報発信には不向きですが、ハッシュタグによる検索機能により、リアルタイムに情報を収集するツールとしても利用されています。
主な特徴
- 日本国内ではFacebookを上回る利用者数
- テキストベースのコミュニケーション
- オープンなコミュニティ
- 匿名での利用が可能
- 瞬時のつぶやき、トレンドのつぶやきを検索しやすい
- 10代、20代のユーザー比率が高く、若年層が多い
- フロー型のため、トレンドツイートとなるまでの時間が短い
Instagramは、写真や動画などのビジュアルコンテンツを楽しむことができる共有型SNSです。ブランディングに広く活用されており、ファンを作りやすいことが特徴です。
Instagramは、DAU(デイリーアクティブユーザー)の7割がストーリーを投稿しており、ユーザーから人気の高いSNSです。閲覧数が多いストーリーの3分の1はビジネス投稿であり、日本におけるSNSマーケティングが活発で効果的であることが伺えます。
ストーリーは、テキストよりも動画や画像による情報伝達が得意なため、ファッションやコスメなど世界観を演出しやすいジャンルの投稿に向いています。
主な特徴
- 視覚的に楽しめるサービス
- 24時間限定で公開される「ストーリー」機能
- ハッシュタグの横断検索ができない
- 視覚的に優れた一覧性
- 人気の投稿を狙えば、長時間の投稿閲覧が期待できる
- 2019年からアプリ内で「いいね!」のカウントが非表示になった
- インフルエンサーを活用した投稿の依頼が多い
- ユーザー層は20代~40代が中心
LINE
LINEは、幅広い世代に利用されているソーシャル・ネットワーキング・サービスです。匿名での利用も可能ですが、実名や個人を特定しやすいニックネームがよく使われています。
日常的な連絡ツールとしても利用されており、クローズドなコミュニティや1対1のコミュニケーションも容易であるため、広告やプロモーションにも適しています。
主な機能
- 無料通話ができる
- スタンプを使ったコミュニケーション
- 企業が友達を増やすインセンティブとしてスタンプを無料で利用できる
- 比較的幅広い年齢層で利用されている
Meta(旧称:Facebook)
Meta(旧称:Facebook)は、原則として実名での登録が必要なソーシャルネットワーキングサービスです。
そのため、リアルでも友人であるユーザーとの交流がメインとなり、コミュニティ機能により共通の趣味でつながることができます。Facebookユーザーは30〜40代のビジネスマンの比率が高く、BtoBやビジネス向けの販促におすすめです。
主な特徴
- 世界最大のユーザー数を誇るSNS
- 登録に実名が必要なため、炎上しにくい。
- やや閉鎖的なコミュニティ。
- 30代以上のビジネスパーソンが多く利用している。
- 若者のサービス離れが叫ばれている。
- ビジネスシーンで名刺交換の代わりとして利用されている
ファネルを理解する
ファネルとは、マーケティングにおいて必要な、消費者の購買までのプロセスを図式化したものです。ファネルは、消費者が商品を購入するまでにどのように考え、ターゲットユーザーが現在どのフェーズにいるのかを可視化できることが特徴です。マーケティングの課題を発見し、具体的な改善策を検証し、アクションを起こすのに有効です。
SNSマーケティングも該当しますが、SNS上のユーザーがどのようなファネルを経て商品を購入するかを検証する必要があります。これは、購買プロセスの各フェーズで必要となる情報が異なるためです。
特にSNSは情報の流れるテンポが速いため、ファネルを有効活用し、より最適で効果的なマーケティング施策のPDCAサイクルを迅速に回していくことが必要です。各SNSにはインサイト機能もあるため、PDCAの改善にも有効です。
SNS・自然検索・リスティングの違い
ユーザーが商品やサービスに触れるのは、SNSだけでなく、GoogleやYahoo!などの検索エンジン、またリスティングと呼ばれるネット広告もあります。
ここでは流入の違いについて説明します。
自然検索流入との違い
検索エンジン経由のオーガニックトラフィックを増やすには、検索エンジンで上位に表示されるようにSEO(Search Engine Optimization)マーケティングを行う必要があります。
検索結果で上位に表示されるためには、整理された包括的なコンテンツを作成する必要があります。検索結果は、Googleのアルゴリズムが変更されるまで大きく上下しないため、一度検索結果の上位に表示されれば、一定期間、ユーザーの流入が期待できます。
SNSに求められるコンテンツは、投稿を閲覧するユーザーにとって興味深いものでなければならないため、流行やトレンドを取り入れたコンテンツが求められます。また、検索結果が積み上げ型であるのに対し、SNSはタイムラインがどんどん流れていくため、話題性があれば短期間で大きな流入が期待できます。
リスティングとの違い
広告費が高いため、多くの広告主はCPA率に合わせて、購入や問い合わせなど、売上に直結するコンバージョンを求めています。そのため、すでにサービスに興味を持っている人にアピールでき、内容も課題解決のための簡単な説明であることが多いです。
SNSは、そのサービスや商品を知らない人にもリーチでき、認知・フォローしてもらうことで、定期的にアプローチし、顧客を育成することができます。これがファンの育成につながるのです。
また、SNSで企業のアカウントをフォローしてもらえれば、そのサービスを覚えてもらえる可能性が高くなり、リピートにつながります。
SNSもSEOも広告も、どれをやればいいのか?という問がありますが、結論としては全部やるべきです。しかし、広告は費用が掛かりますし、SEOは質の担保と時間が必要です。
自分が売りたい商品や予算に合わせて、まずはコストのかからないSNSに注力するのが良いでしょう。
メリット・期待できる効果
SNSマーケティングは、商品やサービスの「情報収集」「購入」「リピート」「共有」など、あらゆるファンネルでユーザーに影響を与えることができます。
SNSマーケティングのメリットは多岐にわたりますが、中でも「Google以外からのアクセス流入」「認知度」「ブランディング」「ロイヤリティ」の4つが大きな強みです。
Google以外からのアクセス流入
上記「自然検索流入との違い」と重なりますが、これは大きなメリットになります。
各SNSの閲覧者を自社サイトへ誘導することができます。
SNSは種類が数多くあるため、それぞれからアクセスを集めることができれば、総合すると見過ごせない数になるでしょう。
Google以外からのアクセスを集める、ということが大事になってきています。
その理由は、Googleに情報を載せても見てもらえるのか分からなくなっているためです。
Google検索をすればなんでも知ることができて、多くの情報アクセスできる!と考えますが、実際どれを見れば自分の欲しい情報があるのかわからないことも多いですね。
そう、Googleには情報が多すぎるのです。Google以外に情報を載せ、SNSからのアクセス流入を考えましょう。
今ではSNSでまず最初に検索する人も多くなってきました。特にリアルタイムの情報は、速さを考えるとGoogleに遥かに勝っています。
流行や緊急を有することなどの情報をSNSで発信し続けていれば、そこから自社サイトへ来てくれ、そして、お客様になってくれることも少なくないでしょう。
(例えば、電車遅延速報を発信するSNSを運営していれば登録者は自然と増え、そこからいずれお客様になってくれる人が出てくる可能性が高まりますね。)
認知度の向上
SNSが認知度向上に適している要因は2つあります。
1つ目は、SNSのシェア機能です。企業アカウントの投稿をフォロワーにシェアしてもらうことで、フォロワーはその投稿を通じて企業の製品やサービスを知ることができます。
この機能を利用して、「フォロー&リツイート」キャンペーンを実施する企業も少なくありません。
また、Twitterではシェアだけでなく、フォロワーからの「いいね!」も拡散に活用されており、タイムライン上には「○○いいね!」と表示される。
これにより、シェアを促すだけでなく、フォロワーに「いいね!」ボタンを押してもらうことで、フォロワーの共感や興味関心を促し、メッセージの拡散を図っています。
2点目は、「検索におけるSNSの活用」です。
従来、情報は詳しい人に聞いたり、検索エンジンを使ったりして得ていました。しかし現在では、SNSを利用して情報を調べるユーザーが増えています。
例えば、美容アイテムを探す場合、Instagramで「#日焼け止め」と検索すると数万件の日焼け止めや美容情報がヒットし、人気の投稿の中から気になる商品を視覚的に探すことができます。
そのため、Instagramの人気投稿の中にランクインさせることが、マーケティングのポイントのひとつとなります。
ブランディング
SNSマーケティングは、認知度だけでなく、企業やサービスのイメージや世界観を伝えることが重要です。
ブランディングによって、商品の世界観に共感して購入するだけでなく、友人や家族にシェアするファンも生まれます。
SNSでのブランディングには、投稿に一貫性を持たせる、特定のジャンルに絞る、キャラクターを統一する、などさまざまな方法があります。
ロイヤリティの向上
SNSの特徴のひとつに、ユーザーと直接コミュニケーションが取れることが挙げられます。このコミュニケーションにより、企業とお客様との間に信頼関係が生まれ、高いエンゲージメントを得ることができます。
ユーザーは、企業のサービスや商品に関するつぶやきに返信、コメント、「いいね!」、「シェア」などをすることができます。
投稿に「いいね!」がつくと、その投稿自体が再度「いいね!」される可能性があります。投稿自体を再投稿することも可能で、投稿者が投稿の発信者として認識されます。
まとめ
最近ではGoogleで検索して調べるよりも、まずSNSで情報をリサーチするユーザーが増えています。リアルな体験談や、鮮度の高い情報がSNSにあることをユーザーも把握しています。
企業もSNSマーケティングを積極的に活用しており、マイクロインフルエンサーにPRを依頼することも一般的になってきました。
主要なSNSの特徴を把握し、消費者の購買行動を分析した上でのSNSマーケティングが注目されています。
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