自社サイトの担当者の中には、キーワード選定に力を入れて本格的なコンテンツを作りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。ロングテールキーワードを活用することで、よりユーザーに刺さりやすいコンテンツを作成できるようになります。
この記事では、
- ロングテールキーワードとは何か
- メリット・デメリット
- 具体的な選び方
について解説します。コンテンツマーケティングをより本格的に行いたいと考えている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワードとは、3つ以上の単語を組み合わせて検索されたキーワードのことです。「ロングテール」とは「長いしっぽ」という意味で、ビックキーワードと並べてグラフにした際、長いしっぽのように見えるため名付けられました。
類似しているキーワードに、ビックキーワードやミドルキーワードなどがあります。ここからは、それぞれの違いについて詳しく紹介しましょう。
ビックキーワードとの違い
ビックキーワードとの違いは、主に検索ボリュームにあります。
ロングテールキーワード | ビックキーワード | |
月間検索ボリューム | 1,000未満 | 10,000以上 |
事例 | 「格安sim おすすめ ランキング」 | 「格安SIM」 |
上記のように、ビックキーワードは月間で10,000以上検索されるようなキーワードのことです。1語のみなので、ビックキーワードには様々なユーザーニーズが隠れていると言えるでしょう。
一方、ロングテールキーワードは3語以上で構成されているため、月間検索ボリューム1,000未満とかなり少ないです。
ミドルキーワードとの違い
ミドルキーワードとの違いは、主にキーワードの数にあります。
ロングテールキーワード | ミドルキーワード | |
月間検索ボリューム | 1,000未満 | 1,000~10,000 |
事例 | 「格安sim おすすめ ランキング」 | 「格安sim おすすめ」 |
ミドルキーワードは2語で構成されているキーワードのことです。そのためビックキーワードに比べて検索ボリュームは落ちますが、キーワードによってはビッグワードに匹敵するほど検索されていることがあります。
ロングテールキーワードのメリット
ロングテールキーワードを活用することで、5つのメリットを得られます。
- 検索結果の上位に表示されやすい
- コンバージョンに繋がりやすい
- ユーザーの検索意図を掴みやすい
- 安定して集客できる
- ビックキーワードの評価にも繋がる
これらのメリットを理解することで、より集客効果のあるコンテンツを制作できるようになるでしょう。ここからは、それぞれのメリットについて解説します。
検索結果の上位に表示されやすい
検索数が少ない分、検索結果の上位に表示されやすいというのがメリットの1つです。ライバルも少ないため、ある程度新しいWEBサイトにとっても参入しやすいでしょう。ニッチなニーズを満たせるので、一部のユーザーの間で認知されやすくなります。
ユーザーの検索意図を掴みやすい
メインキーワードやミドルキーワードに比べて、ユーザーの検索意図が分かりやすいです。
ロングテールキーワード | ミドルキーワード | |
事例 | 「格安sim おすすめ ランキング」 | 「格安sim おすすめ」 |
ニーズ | おすすめの格安SIMをランキングで知りたい | おすすめの格安SIMを知りたい |
例えば、「格安sim おすすめ」「格安sim おすすめ ランキング」というキーワードを比較しすると、後者は「ランキングで知りたい」というニーズがあると予測できます。
ロングテールキーワードを用いることで、よりユーザーニーズに沿ったコンテンツを作成できるでしょう。
コンバージョンに繋がりやすい
ユーザーニーズが分かりやすいので、コンバージョンに繋がりやすくなるのも大きなメリットです。
ユーザーはコンテンツが刺さらないと、途中で離脱してしまいます。一度ページから離れてしまうと、再びアクセスしてくれることはないでしょう。
また、コンバージョンまで繋げるには、訴求力が必要になります。そのコンテンツにどんな悩みのあるユーザーがアクセスしているのかより詳しくイメージできれば、アクションを促せるような呼びかけができるでしょう。
こうした工夫によってユーザーに刺されば、問い合わせや購入などのコンバージョンに繋がるのです。
安定して集客できる
検索ボリュームの少なさによって、かえって安定して集客できるとも考えられます。
検索ボリュームが少ないと、競合サイトとのキーワード被りが起こりにくいです。そんな状況で上位表示ができれば、競合に越されることも少なく、検索したユーザーがある程度まとまって流入してくれると考えられます。
もし競合サイトが参入してきたとしても、初めから流入数が少ないのでそれほど痛手にもならないでしょう。別のコンテンツを作成すれば、巻き返すこともできそうです。
安定して集客ができると、コンテンツマーケティングによる収益も安定します。
ビックキーワードの評価にも繋がる
ロングテールキーワードでコンテンツを構成することで、ビックキーワードの評価に繋がります。
上記でも触れたように、ビックキーワードは月間検索ボリュームが10,000以上もあります。いきなりビックキーワードで上位を目指すことは難しいでしょう。
しかしロングテールキーワードで少しずつアクセスを集め、ページ内で同じビックキーワードを含むコンテンツの内部リンクを貼っていけば、徐々にビックキーワードとの関連性が高まっていきます。
このように、ロングテールキーワードを用いてアクセスを集めていくことで、ビックキーワードの評価を高めることが可能です。
ロングテールキーワードのデメリット
メリットが多い一方で、以下のようなデメリットもあるのが事実です。
- すぐには効果が出ない
- 大量のアクセスを集めるのは難しい
しかしデメリットについて理解することで、どんな風に活用すればいいか分かるようになるでしょう。ここからは、それぞれのデメリットについて解説します。
すぐには効果が出ない
ロングテールキーワードはすぐに効果を出せないのがデメリットです。頻繁に検索されるキーワードではないので、アクセスするユーザーがそもそも少ないです。そのためコンバージョンにも繋がりにくく、思うように問い合わせに繋がらなかったり、売り上げが伸びなかったりするかもしれません。
そこで、内部リンクを強化したり、SNSなども活用して積極的に情報発信していく必要があります。地道な対策にはなりますが、少しずつユーザーニーズを満たすコンテンツを発信していけば、やがて効果を感じられるようになるでしょう。
大量のアクセスを集めるのは難しい
大量にアクセスを集めていくのは難しいです。ビックキーワードやミドルキーワードに比べてアクセス数は多くありません。またニッチなニーズになるので、検索するユーザーも限られているのです。
こうした特徴から、大量にアクセスを集める目的には向いていません。
ただし、複数のコンテンツを作成すればアクセス数の問題は解決できるかもしれません。コンスタントにアクセス数を稼げ下れば、サイト全体でみればまとまったアクセス数を獲得できます。
ロングテールキーワードの選び方
キーワードを選ぶ際は、以下のようなステップで行います。
- テーマを確認する
- メインキーワードを設定する
- ミドルキーワード・ロングテールキーワードを探す
- キーワードをまとめる
ここからは、それぞれのステップについて解説していきましょう。
テーマを確認する
初めに、自社サイトに合ったコンテンツのテーマを選定します。
例えば「ギフト」をテーマにしているサイトなら、誕生日プレゼントや記念日に関するプレゼントを紹介するコンテンツを作成するでしょう。
そこで冬が近づいているなら「クリスマスプレゼント特集」などのテーマを設定することができます。
このように、自社サイトの特色に合わせてテーマを決めます。
メインキーワードを設定する
テーマが決まったら、メインキーワードを設定しましょう。
メインキーワードは軸となるキーワードです。そこで「ユーザーが検索するのに不可欠なキーワード」を選びましょう。例えば上記の「クリスマスプレゼント特集」を例にすると、「クリスマス」がメインキーワードになりそうです。
もしメインキーワードで複数の候補があるなら、「Google Trends」というキーワードを活用してみましょう。
Google Trendsは最大5つのキーワードの検索ボリュームを比較することができます。グラフで表示されて比較しやすいので、どちらのキーワードが最適なのか分かるでしょう。
ミドルキーワード・ロングテールキーワードを探す
メインキーワードが決まったら、ミドルキーワードとロングテールキーワードもいくつか候補として出していきましょう。おすすめのツールは「ラッコキーワード」です。
出典:ラッコキーワード
「ラッコキーワード」の「サジェスト(Google)」で任意のキーワードを検索すると、良く検索されているキーワードの組み合わせが表示されます。
例えば「クリスマス」で検索すると、以下のような候補がヒットします。
- クリスマスプレゼント
- クリスマスプレゼント彼女
- クリスマスプレゼント子供
- クリスマスプレゼント彼氏
- クリスマスプレゼント中学生
- クリスマスプレゼント友達
- クリスマスプレゼント交換
- クリスマスプレゼント女の子
- クリスマスプレゼントおすすめ
- クリスマスプレゼント高校生
上記のようなミドルキーワードを見つけることで、よりターゲットユーザーを絞り込めるでしょう。
また、「クリスマスプレゼント 彼女」などのミドルキーワードに対して検索することもできます。
- クリスマスプレゼント彼女
- クリスマスプレゼント彼女付き合いたて
- クリスマスプレゼント彼女社会人
- クリスマスプレゼント彼女 30 代
- クリスマスプレゼント彼女高校生
- クリスマスプレゼント彼女大学生
- クリスマスプレゼント彼女 20代
- クリスマスプレゼント彼女 高校生付き合いたて
- クリスマスプレゼント彼女 中学生
- クリスマスプレゼント彼女 40代
上記のように「クリスマスプレゼント 彼女 付き合いたて」「クリスマスプレゼント 彼女 社会人」といったロングテールキーワードを見つけられます。
キーワードをまとめる
候補がそろったら、キーワードをまとめていきます。
例えば、「クリスマスプレゼント 彼女」に対して以下のようなキーワードを使用するとします。
- 付き合いたて
- 社会人
- 20代
- 30代
- 40代
そこで、「クリスマスプレゼント 彼女 社会人」というロングテールキーワードに対して、20~40代それぞれにおすすめのプレゼントを紹介するというコンテンツを作成できそうです。
このように、候補のキーワードをいくつか出し、ロングテールキーワードと構成に使えそうなキーワードも拾っていくとコンテンツを作りやすくなります。
まとめ
この記事では、ロングテールキーワードについて解説していきました。検索キーワードは組み合わせる語の数が多いほど検索ボリュームが下がっていきます。しかし、その分ユーザーニーズが明確になっていくので、使い方次第ではより多くのユーザーに刺さるコンテンツを作成できるのです。
今回ご紹介した方法を採用することで、初心者の方でも最適なキーワードを見つけることができます。より本格的なコンテンツマーケティングを行いたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。